本堂

 昭和9年、比叡山に居た不動院第一世 祥海 和尚は、住職をしていた神宮寺で本尊・波切不動明王の霊夢を見、その夢で見た所を探し歩き、荒廃していたこの地にたどり着き、護摩堂と庫裏を建て中興開山されました。
 しかし昭和30年12月28日、参拝者のローソクより失火し、はかなくも本堂は焼失してしまいました。現在は奥の院の前に仮本堂を建立し、本尊のほか諸尊・諸大師をお祀りしています。

波切不動明王

【真言】 なまく。さまんだ。ばさらなん。せんだ。まかろしゃな。そわたや。うんたらた。かんまん。

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 西暦804年、伝教大師最澄や弘法大師空海らは仏教を学ぶため、遣唐使船に乗り唐(中国)を目指しました。
 船旅の途中、嵐に遭い難破しそうになった時、仏に無事を願いました(仏天三宝力)。すると不動明王が現れ、手に持つ剣を振り下ろすと海が二つに割れ、その波の間を通り唐へ渡ることが出来たと言われるのが波切不動明王の名の由来です。
 天台宗でこの仏様をお祀りするところは珍しく、道を切り開き難を乗り切る仏様として信仰されています。不動明王は密教では欠かせない護身の仏様です。

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